ばっかすの部屋

趣味や関心ごとに関する身辺雑記をチラシの裏に書き散らす。 そんな隠れ家「ばっかすの部屋」

同じ穴

レコード芸術」10月号に掲載された、片山杜秀さんの「レコード小説」第17回が、ものすごい展開となりました。サブタイトルからして「神盤・地獄篇 方舟に乗る」です。

「そんな二菩薩が、コンクリート打ちっぱなしの、これまたとてつもなく巨大で、奈良の大仏殿の幾倍かの容積のありそうな箱の中に屹立している」
「観音力とはバックロードホーンの力なり」
「これぞスピーカーの観音力。その力は観音菩薩の立姿か白鳥の姿から生まれる。姿と音の一致なり」
「このお隣のお方はね、バックロードホーン型巨大観音菩薩であまりに有名な、地獄に観音力の星ケ岡鉄瓶人先生だよ」
「方舟の主、星ケ岡鉄瓶人先生は原稿を書くのがとても早いそうですよ」
「フランス国営放送盤である。番号は九九五〇一三。マルセル・クーローの指揮する、フランス国営放送合唱団のメンバーによる十二人のソリスト・アンサンブルの歌った、フランソワ・ベルナール・マーシュの《ダナエ》とイヴォ・マレクの《ドデカメロン》だ」
「この九九五〇一三は、方舟の主、星ケ岡鉄瓶人先生の外盤特級選択集に選ばれておりまして」
「星ケ岡鉄瓶人先生はというと、一点のLPレコードを高々と、そして至極にこやかな笑みを浮かべつつ掲げ、私に示してくれた。それはRCAのRVL-六五一三〜四の二枚組であった。『サウンド・ドキュメント 日本の自衛隊』である」

、、、なんだ、これは!? 片山センセイは、長岡教徒だったのでしょうか!!!?