11/22以来の外盤ネタで、前回の続きとなります。
No.80で演奏しているボーカルグループ「エレクトリック・フェニックス」ですが、手持ちにもう1枚あります(英EMI EL 27 04521)。粒子の粗いモノクロジャケットのNo.80とはうって変わってカラフルでインパクトのあるデザインです。
このディスクは、別冊FMfan No.52(1986年冬号)の「外盤ジャーナル」でも紹介されていますが、「声は恐ろしくリアルで、定位も良いが、音場はやや水平一直線型だ」とある通りで、No.80とも共通した印象の録音です。
No.80では男女2人ずつでしたが、こちらではA面は女2男3の5人、B面は女3男5の8人のアンサンブルとなっています。ただし、両盤に参加しているのは、Linda HirstとTerry Edwardsの2名だけです。そしてもう1人、サウンド・エンジニアのJohn Whitingが両盤にクレジットされているのですが、なんとジャケットにも登場しています(左から2人目の白髭の男性)。「エレクトリック・フェニックス」の音響面のプロデューサということでしょう。レコードの録音に共通点が感じられるのも納得です。
調べてみると、「エレクトリック・フェニックス」の公式サイトがみつかりました。"Histry"のページをみると、スウィングル・シンガーズからスピンオフしたSwingle IIというグループが母体となったとか、意外な来歴を知ることができます。また、No.80の録音が行われた"October Gallery"や"October Sound Studio"というのが、John Whitingのスタジオであるとも記されています。
1999年までの活動実績もこのサイトで確認できますが、それ以降の状況はよくわかりません。ただ、"© Electric Phoenix 2011-20"と記されていますので、電気不死鳥の火種は尽きていないようです。