No.80「エレクトリック・フェニックス」
「声の生々しさは比類のないもので、定位もリアルそのもの。どうしてもそこに人がいて歌っているとしか思えない。声はあくまでも自然で、サ行、タ行、ハ行にこれっぽっちの歪み感もなく、声にならないかすかなつぶやきから、無音の時の気配まで、あまりにもリアルなので、気味が悪くなる」と、長岡先生は極めて高く評価していますが、私の環境では、サ行、タ行に強調感がつきまといます。装置に電源を入れて2時間ほどのことです。
8時間ほど過ぎて聴き直しても同様でした。
さらに8時間ほど過ぎた時点で聴き直すと、、、歪み感がなくなり、声の生々しさ、リアルな定位が実感できるようになりました。まだ、気味が悪くなるほどではありませんが、この辺にしておきます。
昔は装置の電源を入れっぱなしにしていたものですが、1998年7月に公団マンションから今の家に引っ越したところ、暑さに耐えられなくなりました。以来、木造家屋(特に2階)の夏の暑さを思い知らされ続けており、朝から電源を入れっぱなしにしたとしても、少なくとも寝る時にはスイッチを切るという、地球に優しい生活となっています。
しかしオーディオ装置、特にB-2302Vのような巨大電源を持つ装置が本領を発揮するようになるには10時間以上のウォーミングアップが必要なのだということを、改めて思い知らされました。そのきっかけとなったディスクが「Electric Phoenix:電気の不死鳥」だというのは、なんとも暗示的です。