ばっかすの部屋

趣味や関心ごとに関する身辺雑記をチラシの裏に書き散らす。 そんな隠れ家「ばっかすの部屋」

びっくり協奏曲

地元の市民会館でコンサートの公開リハーサルが行われるというので、行って来ました(左がリハーサルのチラシ、右が本番のチラシ)。

ホールに入ると、すでにピアノが中央に置かれていて、ピアニストが指ならしをしていました。本番のプログラムは、序曲、ホルン協奏曲、フルート協奏曲、ピアノ協奏曲の順のはずです。「ひょっとしてピアノ協奏曲だけのリハーサルなのかな、、、?」などと思っているうちに、指揮の山下一史さんが登場。拍手を受ける雰囲気にもならないまま、演奏が始まりました。

オケのリハーサルは何度か経験していますが、今回は楽章を通して演奏した後、何箇所かのフレーズに指示をして演奏し直す、というスタイル。協奏曲の伴奏にしては、オケにもソリストにも割と細かく注文や確認をしているように感じましたが、これは山下さんのスタイルなのか、それとも若手ソリストへの配慮なのか。

一番気になったのはピアノの音。全体的に硬直で、特に高域は割れた感じです。ピアノのせいか、演奏のせいか、ホールのせいか、私の耳のせいか、、、 スタインウェイでしたが、このホールのピアノはヤマハだったはず。新調したのか、持ち込んだのか、、、 などと考えているうちに、ピアノ協奏曲のリハーサルは終了。15分間の休憩が告げられました。ということは続きがあるようです。

休憩中にピアノが下げられるわけですが、ピアノを下側からリフトアップする専用の台車が持ち込まれ、手袋をした4、5人の係員が運び出し作業をしていましたので、やはり持ち込みのピアノだったようです。だとすると松尾楽器商会の手配かな、、、などと思いつつ眺めていたのですが、今ちょっとググってみてビックリ。松尾楽器は2020年12月にスタインウェイ総代理店としての契約を解除されたというのです。レコード芸術の休刊といい、クラシックビジネスの世界も激変しているようです。

さて、リハーサルの方はフルート協奏曲に移りました。これまた拍手を受ける雰囲気はありません。山下さんがソリストの平塚七衣さんに何やら声をかけると、平塚さんは譜面台の位置を変え、オケの方に向き直って客席を背にして演奏し始めました! フツーは聴けないキチョーな体験です。フルートの音がこもって聴こえるのは、後ろ向きのせいか、気のせいか、、、

フルート協奏曲のリハーサルが終了すると、再び休憩が告げられました。まだ終わる気配ではありませんので、続いてホルン協奏曲のリハーサルが行われるようですが、すでに15時15分を回っています。夕飯の準備もありますので帰ることにしましたが、考えてみれば、ホルンは後ろ向きの方が良く聴こえるハズなので、聴いとけばよかったかな?

帰り際、ホールの搬入口の脇を通ると「1961」の世田谷ナンバーを付けたピカピカのアウディが目に止まりました。はたして山下さんは1961年9月10日生まれ。私と同学年でした。

 

友がみなわれよりえらく見ゆる日よ、、、