No.67「易の音楽」
「デザインを含めて4つの賞を取った名盤」ということなので、裏ジャケットも紹介します。表ジャケットには「Deutscher Schallplattenpreis(ドイツレコード賞)」のシールが貼り付けられています。
これまで未聴だったレコードですが、ある意味独特な録音にびっくりしました。「アタックは強烈無比、トランジェント最高、音が瞬時に出て、瞬時にとまる」という通り。ボリュームを上げるほど、音が良くなるタイプです。
ただ、「SN比がよく、Dレンジは無限大という感じ」とありますが、私のディスクでは「ゴーーーーーー、、、ゴーーーーーー、、、」といった感じの周期的なノイズが、A面冒頭からB面中頃まで結構なレベルで常につきまとっています。音楽自体のS/N感が高いだけに、かなり耳につきます。録音場所のラジオ・ブレーメンの地下あたりで大型の機械でも稼働していたのでしょうか?
音に関しては、「弦をじかにはじいたり、叩いたりする音、ピアノ本体の木部を強打する音、音色もカラフルである」とある通りで、弦を強くかき鳴らしながら、同時に鍵盤を強打したりするフレーズなど、どのような体勢で弾いているのか想像もつきません。ピアノ本体を拳で強打する音など、加減や打ち所を誤って拳を痛めやしないかと、ヒヤヒヤものです。
曲自体は、旋律を楽しむというものではもちろんなく、あくまで音を楽しむ類の音楽であり、BGM的に聴き流しながら、時に耳を傾ける、といった聴き方が適しているかと思います。それだけに、ゴーゴーノイズが残念ですし、先生がこれに言及されていないのが不思議です。私のディスクか装置か耳がおかしいということでしょうか??