No.54「サティの管弦楽曲」
盤質が良くないとされている米エベレスト盤ですが、私の手持ちのこのディスクは標準的な盤質です。
昔聴いたときは、ハイ上がりでうるさい印象でしたが、改めて聴くと「ハイエンドのサラサラとしたのびは他のレコードでは聴けないもの」という解説の通りで、「パレード」の各種鳴り物の音は痛快無比(ちなみに「ハンドルを回すとギリギリと歯ぎしりする楽器」の名前はラチェットです)。ホールの最前列で聴くようなオーケストラサウンドが堪能できます。
全般的に低域の厚みが不足していますが、B面最後の「En habit de cheval(馬の装具で)」では比較的厚みのある演奏が味わえました。
ところで、ジャケットの油絵(アンリ・マンガン「横たわる女性」)に「From the Everest Fine Arts Collection」と書き添えられているのですが、本当にThe Everest Record Groupのコレクションだとしたら、ちょっと驚きです。