GK06SPaの試聴を開始します。
■No.43 サン・サーンス「クリスマス・オラトリオ」
前回謎を残したままのNo.43をかけながら、とりあえず動作チェックを行います。
GK06SPaには、EQカーブを切り替える2つのロータリースイッチと、インピーダンスやゲインを切り替える3つのトグルスイッチがあります。
とりあえず標準の設定(RIAAカーブ、150Ω、Highゲイン)でボリュームを上げます。A-2000内蔵フォノ入力よりゲインがかなり高めのようです。
ハム等のノイズはなし。テナーの妙なクセもなく、音はやや固さがありますが、甘さは感じません。
スイッチを色々と切り替えると、音調や音量がコロコロと変わります。
ということは、動作は正常なのでしょう。
■キース・ジャレット「ゴルドベルク変奏曲」
ノイズ感のなさが印象的です。S/Nが相当良い感じです。
■さだまさし「風見鶏」
A面冒頭の「最終案内」。イントロのアコースティック・ギターのデュオがかなり固く感じますが、声の伸びやかさ、スピーカーを意識させない伴奏の広がり感にびっくり。そして、ベースラインがすんなりと耳に入ってくるのを初めて体験しました。
これまでも「さだのレコードをこれだけの音で楽しんでいる人はほとんどいないだろう」と自己満足していましたが、それを軽く上回った感じです。
■松田聖子「Canary」
歪みと紙一重となる張り上げた時の声が聖子の魅力だと思っていますが、十分に満喫させてくれます。音の広がりもいよいよ調子が上がってきたようです。ベースの沈み込みはもう一歩かな?
■芸能山城組「輪廻交響楽」
音の広がりということでこれを引っ張り出しました。
冒頭の重低音の打撃音の伸び、多人数が移動しながらの発声音の広がり具合、複雑に絡み合う音源の分離などが、十分なレベルで再生されます。
以上、ざっと2時間ほど試聴しましたが、ウォーミングアップが進むにつれ、音の固さが取れ、クリアさが際立ってくる感じです。
これまでに、ヤマハ A-2000 → デンオン PRA-2000ZR → アキュフェーズ C-280V とフォノイコを乗り換えて来ましたが、GK06SPa はA-2000より明らかに上、C-280Vに勝るとも劣らず、PRA-2000ZRに並ぶか、といった印象です。
ともかく、久々に聴くのが楽しみになる装置に巡り会えました。(続く)