ばっかすの部屋

趣味や関心ごとに関する身辺雑記をチラシの裏に書き散らす。 そんな隠れ家「ばっかすの部屋」

X DECADE II

今日5月29日は、長岡鉄男先生の命日です。私は参加しませんでしたが、ミューズの方舟有志によるお墓参りが、3年ぶりに行われたはずです。

実は5月29日は、私が勤めていた会社を10年前に正式に退社した日でもあります。2012年3月27日を最後に勤務は終了していましたが、有給休暇を使い切る5月29日まで在籍した形となっていたわけです。

引退・隠居といえば、長岡先生は亡くなる前年の1999年にオーディオ評論家引退を表明されたことがありました。どこでそれを最初に明らかにされたかは定かではありませんが、1999年12月に発売された「AUDIO BASIC」Vol.13(2000年冬号)に掲載された、傅信幸氏との対談記事「オーディオ新世紀に思う」の末尾では、「僕は21世紀には引退しているはずですから。(中略)仕事は来年でやめようと思ってる」と発言され、傅氏が「・・・最後になって、すごい話になっちゃった。やめちゃだめ。そうおっしゃらずに、いつまでも頑張って下さいね」と締め括っています。

その後「FMfan」2000年第4号の「ダイナミックテスト」巻頭言で撤回の表明をされていますが、そこでは「引退は撤回、お前はいらないよといわれるまで仕事を続けて野垂れ死にする。それも格好いいかもしれない」と締め括られています。

それから半年も経ずに永遠の引退をされた長岡先生と、その12年後に気ままな隠居生活を始めることになる私。人生の交錯を改めてかみしめる今日、5月29日です。

 

 退社日と 重ねし十年(DECADE) 方舟忌  (合掌)