ばっかすの部屋

趣味や関心ごとに関する身辺雑記をチラシの裏に書き散らす。 そんな隠れ家「ばっかすの部屋」

36年目の真実(A級外盤No.59.60)

No.59「プロコフィエフ/Vn協奏曲」

No.60「アレクサンドル・ネフスキー

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 手持ちのNo.59は、長岡先生が紹介している盤(仏ERATO STU 70866)ではなく、再発廉価盤(仏ERATO EPR 15537)です。ただ、マトリクス番号(無音溝の部分に刻まれた識別番号)には「70866」という数字が見えますので、マスターは同一かもしれません。

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先生の紹介では「(P)74年、録音データ不詳」となっていますが、手持ちの盤には(P)74年、(C)74年、1973年12月ストラスブールユダヤ教会(Synagogue de Strasbourg)での録音と記されています。

歪み感のない、非常に緻密で繊細な録音ですが、「まるで低弦の不協和音のような感じで電車の音のようなものが入ってくる」とあるように、演奏の静かな部分ではしばしば走行音のようなノイズが聞こえてきます。

調べてみると、ご覧のように教会のすぐ前にトラムの停車場がありますので、まさにこの音が聞こえるのでしょう。1973年の録音について、1984年の書籍で示された謎が、2020年のブログで解き明かされたわけです。

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No.60については、改めて書きます。