ばっかすの部屋

趣味や関心ごとに関する身辺雑記をチラシの裏に書き散らす。 そんな隠れ家「ばっかすの部屋」

謎盤ディーリアス

7月4日の記事で紹介したディーリアスの管弦楽曲集ですが、色々と謎が秘められていました。f:id:bacchus-r:20200713104438j:plain

ジャケットの背に「DELIUS ORCHESTRAL WORKS」と記されており、これがタイトルとなるようですが、ジャケットの表裏やレコードのラベルには「Delius」としか記されていません。型番は「CFP 40304」とあります。

 

表ジャケットの右上には、ト音記号のようなロゴマークの下に「classics for pleasure」と記されています。型番の「CFP」はこのイニシャルのようです。

表ジャケットの左下と裏ジャケットの左中央には、LとBを組み合わせたロゴマークの下に「Lambert & Butler Master Series」と記されています。Lambert & Butlerというのはイギリスのタバコのブランド名だそうです。

裏ジャケットの下部中央にはト音記号ロゴマークと並んで「EMI」のロゴマークがあり、その左脇には「MUSIC FOR PLEASURE LTD.」と記されています。

以上から推察するとこのレコードは、EMIの音源を元に、MUSIC FOR PLEASURE社が制作した「classics for pleasure」レーベルのレコードを、Lambert & Butler社がスポンサーとなって「Lambert & Butler Master Series」として発売した中の1枚、ということになりそうです。

 

収録曲はA面4曲、B面4曲の計8曲ですが、この表示順が記載場所によってバラバラです。

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裏ジャケットおよびレコードラベルの曲順表記は以下のようになっています。

SIDE ONE

1.Intermezzo - "Fennimore and Gerda" (A1)

2.On Hearing The First Cuckoo In Spring (A2)

3.Summer Night On The River (A3)

4.A Song Before Sunrise (A4)

SIDE TWO

1.Sleigh Ride (B1)

2.Prelude - "Irmelin" (B2)

3.The Walk to the Paradise (B3)

4.La Calinda - "Koanga" (B4)

 

表ジャケットには以下のように表記されています。

On Hearing The First Cuckoo In Spring (A2)

  Intermezzo - "Fennimore and Gerda" (A1)

Prelude to "Irmelin" (B2)

  Summer Night On The River (A3)

A Song Before Sunrise (A4)

  The Walk to the Paradise (B3)

La Calinda (B4)

  Sleigh Ride (B1)

 

裏ジャケット上部の目立つところには以下のように表記されています。

左側に

On Hearing The First Cuckoo In Spring (A2)

Intermezzo - "Fennimore and Gerda" (A1)

Summer Night On The River (A3)

The Walk to the Paradise (B3)

右側に

Sleigh Ride (B1)

La Calinda (B4)

Prelude to "Irmelin" (B2)

A Song Before Sunrise (A4)

 

裏ジャケットの解説は、以下の順に紹介しています。

La Calinda (B4)

Sleigh Ride (B1)

The Walk to the Paradise (B3)

Intermezzo - "Fennimore and Gerda" (A1)

On Hearing The First Cuckoo In Spring (A2)

Summer Night On The River (A3)

A Song Before Sunrise (A4) 

Prelude to "Irmelin" (B2)

 

以上のように、収録曲の表記順に全く一貫性がありません(比較を容易にするために、曲目の後にA1〜B4の通番を付記しました)。

それだけなら、まぁ不親切で済むかもしれません。しかし、A面(SIDE ONE)の1曲目を聴いていると、「田園」や「巨人」でお馴染みの、カッコウの鳴き声を模した音形が繰り返し登場する、となると話は違ってきます。この曲は「On Hearing The First Cuckoo In Spring」ではないでしょうか?

 

、、、と、ここまで書いて改めてレコードを聴き直してみたところ、カッコウが鳴くのは2曲目でした。1曲目と曲調が似ていたため曲が変わったことに気づかず、「1曲目がカッコウ」と強く印象付けられてしまったようです(ジャケットのカッコウの絵が印象的なことも影響してるかも?)。

本来なら記事にするのをやめるべきですが、せっかくここまで書いたので、載せちゃいます。