ばっかすの部屋

趣味や関心ごとに関する身辺雑記をチラシの裏に書き散らす。 そんな隠れ家「ばっかすの部屋」

7・5・3

今日は11月15日。七五三でした。

普段は無人の近所の神社でも、七五三詣の受付が行われていましたが、例年ほどの賑わいはいないようです。やはりコロナの影響でしょうか。

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御神木の銀杏は、かなり色づいて来ました。

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ミューズの方舟のハイブリッド定例会も本日行われましたが、私は上の写真を背景に参加しました。

秋もいよいよ深まり、今年もあと1ヶ月半。忘年会の季節ですが、今年はオンラインで2件参加する予定です。

「新しい日常」を改めて感じる一日となりました。

筆の誤り(A級外盤No.78)

No.78「ヴェサリウスのイコン」

ひさびさのA級外盤ネタですが、手元にあるのは長岡先生が紹介した米NONESUCH盤ではなく、UNICORN-KANCHANA盤(KPM7016)です。

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「外盤A級セレクション」では「英DECCAの録音」としか紹介されていませんが、別冊FMfan No.32(1981年冬号)の「外盤ジャーナル」では「録音は英デッカ、製作はユニコーン・レコード、発売がノンサッチの廉価盤。他のレーベルでも出ているかもしれない」と紹介されていますので、こちらが原盤となるようです。

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未聴盤でしたが、グロテスクなジャケットと「ヴェサリウスのイコン、ロンドンの大火」という曲名は記憶に残っていました。しかし、今回の試聴にあたってジャケットを眺めているうちに、疑問が湧いてきました。「ロンドンの大火:The Fires of London」というのは演奏団体名ではないでしょうか?

裏ジャケットの解説を確認すると、やはり「The Fires of London are the world's leading music-theatre group」と紹介されていました。

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NONESUCH盤のジャケットだと「VESALII ICONES」と「The Fires of London」が並んで表示されいるうえ、団体名らしからぬ名称であるため、長岡先生も曲名と勘違いされたのでしょう。

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「またまた新発見!?」と、ひとり色めき立ちましたが、すでに指摘がありました。残念!?

 

さて、録音ですが、パーカッションの鮮烈さが特に印象的で、鼓童の録音とは次元が違います。「特に音場の深さは異様なほどで、6人の奏者が、左右5メートル、前後10メートルぐらいの間隔で点在しているといった音場となる」とありますが、残念ながらそのような前後感は感じられないのは、NONESUCH盤ではないからなのか、装置のせいなのか、、、

The Fires of Londonによる1970年の世界初演のリハーサル風景の写真というのが、こちらにありますが、これを見るとクラリネットとフルートの間隔は1m程度、背後のチェロはそれより数メートル離れている感じです。一方、ERGON ENSEMBLE(2014年)やRed Note Ensemble(2018年)による実演の様子を見ると、演奏者の配置は様々ですので、楽譜に具体的な指定がされているわけではないようです。

いずれにせよシュトックハウゼン同様、ダンス込みのライブパフォーマンス作品ということで、映像つきで鑑賞したいものです。

◯と△の歌

と言っても、武満徹の作品ではありません。11月9日の記事で取り上げた「鼓童」と、11月4日の記事で取り上げた「冨田勲」の因縁についてです。

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左の写真は、鼓童の4thアルバム(CDとしては2枚目、国内盤CDとしては1枚目)の「UBU-SUNA 産土」ですが、このライナーノーツに「冨田勲鼓童”を語る」が掲載されています。文末に「冨田勲(談)」とあり、文字通り冨田氏の語り下ろしらしく、冗長な言い回しが多い読みにくい文章となっています。そのせいか、わざわざ「1988年6月26日、東海道新幹線車中にて」との断り書きまで添えてあります。原稿を書く暇も、まともに取材する暇もないほど忙しかったのでしょうか。

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録音は「1988年5月23&24日、佐渡両津市民会館」とあり、シェフィールド盤1stCDの3年後となりますが、こちらの方が音の輪郭が明確となり、和太鼓らしいサウンドに感じられます。

そして6年後の1994年には、鼓童with冨田勲「ナスカ幻想」がリリースされます。

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鼓童の山口幹文氏のライナーノーツに「今回はがらりと方針を変え、ヘッドフォン・ステレオやCDラジカセでもお楽しみいただけるよう編集しました」とある通り、スピーカーに優しい録音、リスナーにわかりやすい音楽です。

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冨田氏による「今回のアルバムについて」と「曲目について」の解説文は、またしても「冨田勲(談)」となっています。そんなに忙しいのなら、こんなくだらないCD作らなければいいのに、、、と思うのは私だけですね。スイマセン。

 

11月2日の記事から4回続いた八木節シリーズを書き始めた時は、冨田勲鼓童の関係など全く気づいておらず、「UBU-SUNA 産土」や「ナスカ幻想」が手元にあることも記憶になかったのですが、こうして見事にネタが繋がったのもシリウス星人のお導きとしか考えられません。

「◯と△の歌」は手元にありませんが、歌声は聴こえてきます。

   太鼓ハマルイゼ
   バミューダハ三角ダゼ

櫓の上で

八木節歌詞タイトルシリーズも最終回となります。

櫓の上といえば太鼓、というわけで「KODO(鼓童)」(米Sheffield CD-KODO)で締めましょう。

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1985年3月17日、L.A.の20世紀フォックスにて収録。公式HPディスコグラフィーによると、鼓童の3rdアルバムで、CDとしては初めての作品となるようです。

ダイレクトカッティングLPで名を馳せたSheffieldレーベルだけあって、"Direct from the Masters"と謳っています。ワンポイントマイクでステレオ収録したデジタルマスターテープから、編集作業を行わずにCDマスターを直接作成した、ということのようです。

そのせいか録音レベルはかなり低めで、一曲目「三宅」出だしの漁師歌の部分などはボリューム12時位にしないとはっきり聴こえません。かといって、そのまま聴き続けていて、いきなり大太鼓がドカンと来たら怖いわけで、一通り小音量で様子を見た後でないと安心して聴けない、という意味で再生の難しいCDと言えます。結局、大太鼓が登場するのは二曲目の「大太鼓」だけでしたが、他の曲も低域エネルギーの含有率は高いようで、横隔膜が共振してお腹がムカムカしてきます。

デッドなスタジオなのか、音の広がりはあるものの奥行きや高さが実感しにくく、音像もボヤけた感じです。納得のいく音量までボリュームをあげられないシステム(10cmフルレンジ一発)では真価を発揮できないCDということでしょう。

 

長岡先生もどこかで紹介していたはず、と探してみたところ、別冊FMfan No.54(1987年夏号)の「外盤ジャーナル」に出ていました。

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「オフマイク、ソフトタッチの驚くほど控えめな録音」といった表現に、我が意を得たりでしたが、締めに「音場感は見事」とあり、私の認識の甘さが露呈してしまいました。

この別冊FMfan No.54、「DAT11機種フルテスト」といった特集記事に時代を感じますが、ひっそりと(?)掲載されている「長岡鉄男のマイAV大作戦」という記事に目が止まりました。

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当時建設中の「AVルーム」のコンセプト紹介といった内容なのですが、「ところで、わがAVルーム、目下悩んでいるのは名前だ。五角形の船みたいな形だから方舟のアークに長岡ロングヒルヒルをつけてアークヒルズ、と思ったが一足お先に六本木に壮大なのができてしまった」と、この時点では名称未定としています。「さてどうしたものか。ま、いいか、そのうちいい加減な名前を思いつくだろう」と締めくくっていますが、サブタイトルの「コンクリートの方舟作り」に答えが明かされていた、というオチが判明するのは、もう少し先となります。

四角四面の

今回も、本日のタイトルに合わせてソフトを紹介、、、といっても、LPでもCDでもジャケットは四角だと言い出したら、何でもよくなってしまいますので「四角ピアノ」で行きましょう。

バーチャル・ハイドン」(香港 NAXOS 8.501203

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ハイドンの鍵盤独奏曲全曲を、7種類の楽器、9種類のバーチャル空間で収録した、12CD(+1DVD)ボックスセットです。非常に手間暇のかかった労作といえる録音で、その凄さはこちらのブログで詳しく紹介されています。7種類の楽器の中に1877年製スクエア・ピアノの2007年製コピーが含まれていて、2箇所のバーチャル空間での演奏が、CD7,8,10に収められています。

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肝心の録音は、残念ながらちょっと微妙と言わざるを得ません。楽器の音はクリアに録れていますが、肝心のバーチャル空間の音場感が感じられません。元の音源はBlu-ray Audio版(NAXOS NBD0001)の5.0chということなのですが、CDはそのうちのL,Rを取り出しただけなのでは? と疑いたくなってしまいます(付録のDVDを5.0chで再生した場合は、空間の違いがはっきりと聴きとれます)。

バーチャル空間というのは、
1)ハイドンに因む9箇所の歴史的空間(部屋、サロン、ホール)の音響特性を、
2)8本のマイクアレイを用いて3通りの高さ(2,3,4m)、計24ポイントで測定し、
3)それぞれの地点での反響音をシミュレートするプログラムを作成し、
4)無響室スタジオ内に、計測地点と同じ位置に24組のスピーカを配置し、
5)楽器の演奏音をオンマイクで捉え、
6)24地点での反響音をリアルタイムでシミュレートし、
7)24組のスピーカから出力することで、
8)9箇所の歴史的空間の音場をスタジオ内にバーチャルで再現する、
という、大変手間のかかったシステムです。

しかし、素人目には色々と疑問も湧いてきます。
1)スピーカー1組が4本の平面ユニットで構成されているが、点音源に近い小口径フルレンジ一発が適当ではないか?
2)演奏と同時にバーチャル反響音を再生するとハウリングが起こるため、録音時には反響音をスピーカからは流さず、奏者が装着したヘッドホンで再現しているようだが、奏者に違和感が生じていないか?
3)多数のスピーカに囲まれた、殺風景なスタジオで気分良く演奏できるのか?
4)楽器にクラックが生じるほどスタジオが乾燥していて、加湿器を使っても間に合わない、というシーンがDVDにあったが、楽器や奏者のコンディション的に問題はなかったのか?
5)無響室スタジオでの録音にも関わらず、空調か加湿器か何かの暗騒音が常時響いているのに気づかなかったのか?

実験としては非常に興味深く、意義もあるものだと思いますが、商品としてはリアル空間とバーチャル空間の聴き比べができるようなものであって欲しかったと思いました。

三角野郎が

11月2日の記事で予告した機器セッティングの変更を行いました。

これまでのセッティング状況がこちらです。左側の3段積のラックがビジュアルシステム、右側の2段積のラックがオーディオシステムとなっています。

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1)右ラックのアンプ(ヤマハ A-2000)を撤去して、
2)その上に設置してある500mm幅の御影石プレートとBDプレーヤ(OPPO BDP-105)を移設し、
3)左ラック中段のLDプレーヤ(パイオニア DVL-919)の下に敷いてある450mm幅の御影石プレートを右ラック天板に移設し、
4)その上にCDプレーヤ(CD-P650-R)を設置し、
5)それを跨ぐように櫓ラックを設置し、
6)その上にプリアンプ(Nobプリ)とフォノイコ(GK06SPa)を設置する。

という作業を行い、以下のセッティングとなりました。

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本日のタイトルに合わせるため、冨田勲の「バミューダトライアングル」(米RCA ARL1-2885)を試聴しました。

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UFOが飛来して、古代人や女神や宇宙の子が現れて怪奇現象が起こり、UFOが飛び去って行くという、シリウスにも似た構成の作品で「A MUSICAL FANTASY OF SCIENCE FICTION」というサブタイトル?が付されています。プロコフィエフの作品を中心とした楽曲をつないだ幻想的BGMといった趣で、「月の光」「展覧会の絵」「惑星」の頃と比べると、安直な作風に感じました。

チョイと出ました

11月となりました。秋も深まり、十分涼しくなってきましたので、6月21日の記事で予告した機器のレイアウト変更に着手しようと思います。

その第一歩として、CDプレーヤ(CD-P650-R)に直接乗せているプリアンプ(Nobプリ)とフォノイコ(GK06SPa)のための櫓状のラックを作りました。

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棚を作った時の余材の12mm厚合板(コンパネ)をホームセンターで再カットしてもらい、2枚重ねで組み立て、W504mm X D280mm X H194mm、3.4kgのしっかりとした櫓が完成。表面をヤスリで軽く整え、ウォールナット色のオイルステインで着色しました(ニス仕上げはしません)。乾燥のため2日ほど置いた後、セッティングすることにします。